大動脈弁閉鎖不全症手術 妻のメモ

25で心臓弁膜症(大動脈弁閉鎖不全症)がわかった人の体験記です。
多くの方の体験記に助けていただいたので、自分も記録したいと思っています。
手術から、1年たってしまいましたが
手術当日の妻の記録から、手術の状況を整理します。
自分の手術は予定外のことが多く、これから手術を受ける予定の方は、
もしかしたら見ない方がいいかもしれません。(心配になるかも?)
個人的な思いとしては、結果論ではありますが、
今現在、健康に生きているので出来事の全てに感謝してます。
では、手術当日から・・・・・
8月1日 9:00~16:00、手術予定で、(大動脈弁の弁形成)
8時くらいに準備を済ませ、確か8:15に部屋から手術室に移動。
妻と母に見送られ、車いすで手術室へ。
手術台に乗り、麻酔をかけられて意識がなくなる。
予定では、翌日の8月2日からリハビリを行うことになっていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー(ここから妻のメモ、原文ママ)
8月1日(木)9:00~20:00すぎ
予定時間の16:00~17:00になっても、すぎても
誰も出てこず、しばらく経ってから先生に呼ばれ話を聞く。
右の心臓があまり動いていないとのこと(右心不全)
人工心肺を外すと、止まるため、ただずっとつけっぱなしもよくないため足の付け根に
ECMOというものをつけ、血の循環を補助。先生からは土日はさむ前に大きなことをするのはあまりとのことで、とりあえずこれで様子を見る。
急変する可能性も0ではないとのこと。
元々の手術は自分のやつ使う(弁形成)ので成功した。
8月2日(金)15:00~
夕方、面会に行く予定だったが、14:30頃に病院から電話があり、今から来てほしいとのこと。15時前について話を聞く。心臓の動きがよくならないとのことで、カテーテル検査を行ったと。必要であれば、カテーテル治療を行うとのことで、同意書記入。15:15くらいにご両親も到着。先生からお話。
16:15
カテーテル検査から先生が戻り、カテーテルでも血が通らないため、冠動脈を血管に戻すときに位置がずれた可能性がある。現時点で右の冠動脈から血が流れていないため、もう一度開胸して足の方から静脈を持ってきてバイパス手術を行う方がいいとのこと。急性心筋梗塞とのこと。
4~5hかかるとのことだったが、20時前に先生が来て、ちゃんと血が通り動くようになったと報告。
とりあえずやってよかったと先生からあり。面会して帰宅。体温が下がっているため、自分で体温を上げようとときおり痙攣していた(シバリング)手は冷たいけど腕はあったかい。
23:00頃
帰宅しシャワーを浴びようとしたところに、病院から電話。
出血が多く、早めに止めないと良くないとのことで、再び手術とのこと。
すぐ病院へ行き、先生から心臓はかわらずで血圧も低くない。(後で聞くとどんどん下がってきてはいたそう)けど、ドレーンから血がすごいため、開胸して止血、場合によってはガーゼでパッティングするため、止まってもそれをとるためにもう一度開けるかもとのこと。2hくらいで終わるとのことでそのあとご両親も到着。
3hくらい経って手術が終わり、出血も止まったとのことで面会。
シバリングは見られず、出血も少なくなり、血圧も100前後になっているとのこと。(止血前は、タンク満杯になるほど血が出てたらしいが、この時はポタポタと落ちる感じ)
相変わらず、手は冷たいがうでとかはあたたかい。今は人工心肺をつけてないと無理だが、体力が落ち着いてがんばれば外れて動くようにもなるとのこと。明日出血とか大丈夫そうだったら一度起こして意識確認する。
8月3日(土)14:00
先生から面会前に経過の話。出血もおさまり、昨日よりは良くなっている。
ECMOを外すタイミングを明日以降考える。つけたままだと最近が入ったりするため。
その後、面会。38℃の熱があり、シバリングがすごかった。ふるえると共に頭が左右に動いたり、
顔をしかめたり、口が少し開いたり。お母さんが話しかけると反応が強くなっていたから、
聞こえてるんだろうな。いとこの子どもたちのエールもきかせて。額の汗がすごかった。
8月4日(日)11:00
先生より、様子を見ながらECMOを外すと。外す前に面会。熱はまだある。
脈と血圧は落ち着いている。2hくらいでおわるとのことで待機。
2hたたんくらいで呼ばれ面会。脈は116位になってたけど、ちゃんと動いてた。
一晩様子みて、明日、大動脈バルーンなんとかを外すかどうかとのこと。
8月5日(月)15:50
面会。午前中に大動脈バルーン何とかを外したらしい。外した後、超音波で心臓見てもきちんと動いているとのこと。血圧も安定、尿もきちんと出ているそう。熱は下がっていないが、解熱剤のせいで汗がひどい。感染症とかでは今のところはないそう。明日様子見て(麻酔が切れたところで)人工呼吸器を外すかも。声掛けに目を開けたり、鼻をすすったり、飲み込んだり、まゆをギュッとしたりする。
最後目開けたまま閉じないから心配だった。
ーーーーーーーーーーーここまでが妻のメモです。
8月6日の朝方に、意識回復しました。そこからのことも詳しく、別に書きたいと思います。
見ていただいたら、わかるように、自分の体験はすべてうまくいったわけではありません。
これから、同様の手術をされる方が心配になるかなと思い、
手術後1年間ほどは、これらを記録として残すことをためらいましたが、
手術前色々リサーチしていた時に、そういった記事を見かけなかったので、
あった方がいいかなと考え直し、書いてみました。
僕は25歳で心臓病を宣告されました。
「なぜ、自分なんだ・・・。」「今まで健康に過ごしていたのに・・・・」
宣告直後は自分にベクトルが向いてしまい悶々としていました。
手術後の意識が戻らないときの、妻のメモからわかるように、
一番心配している、後悔しているのは、
病気になった自分ではなく、周りの方々ではないでしょうか。
病気のことを聞いて、母は父と「健康に生んでやれなかった事」を嘆いたそうです。
いくら何を言ったって、悶々としていたって、なってしまったものはしょうがない。
せめて、当人くらいは明るく前向きでいたいものです。
そんな単純な話じゃないと言われそうですが、病気に負けないくらい、明るく前向きに今後を過ごすくらいの心もちになれたら、きっといい方向にいくはずです。
実際、自分は宣告されてから、
改めて「人はいつか(すぐにでも)死ぬんだ」ということを強く実感しました。
だからこそ、生きている今を前向きに過ごそう!と、
思えるようになりました。
手術が終わり、なんとか無事に生きている今も、
どうせ死ぬんだから、世のため、周りのために、(自分がやりたいことと言う気持ちも強いが)
色々やってやろう!なんでもみてやろう!という心持でいます。
一見、マイナスに見えるその病気を、
見方ひとつ、解釈ひとつでプラスに変える方法だってあるはずです。
この記事が誰かの役に立つことを願っています。
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